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お祭りにみる日本の踊り [日本:Japan]

私のお手本とする「世界舞踊切手総図鑑」著者の泉さんは
なぜかこの祭りシリーズ切手を舞踊切手に入れているんです。
ということで、私もアップすることにします。
踊る人の姿は見えないんだけど、
この屋台には踊りが自然と織りこまれているということかしら。

祭りシリーズ(第1次)

髙山祭り  獅子舞、太平楽、雅楽、国鶏楽などの踊り、楽を先頭に
屋台が行列します。背後には乗鞍岳の遠景。
1964年4月15日発行
scott no.810 額面10円

泉さんは同シリーズの祇園祭をリストに入れていないけど、
やはりここは加えるべきじゃないかしら。
長刀鉾の稚児舞は、古式ゆかしい神の舞だと思います。

1964年7月15日発行
祇園祭    長刀鉾が大きく描かれ、背後には東山と八坂神社の遠景。
よく見ると、稚児の姿も見えますね。

ちなみに同シリーズの他の切手は以下の2点。


1964年7月16日発行
相馬野馬追(神旗争奪戦)


1965年12月3日発行
秩父祭


きれいな沖縄舞踊 [日本:Japan]

アメリカ統治下、琉球政府が
きれいな琉球の民族舞踊切手を出していますが、
1972年の復帰後、初めて出された沖縄舞踊ものの日本切手です。

沖縄国際海洋博
1975年7月19日発行
scott no.1216   額面20円

「綛掛(かしかけ)」という琉球古典舞踊だそうです。
モデルは真境名直子さん。


博多人形の能もの切手 [日本:Japan]

 博多人形は400年もの歴史がある、美しい伝統工芸ですね。そして人形作りの題材も、能もの、歌舞伎もの、美人ものなど踊りがらみが多いから、なんだか嬉しい。
 で、今回は「伝統工芸品シリーズ」からの1枚。

「伝統工芸品シリーズ」(第5集)   4枚発行の中の1枚
「博多人形」
1985年8月8日発行
scott no.1605  額面60円

 絵柄はおそらく能「熊野」からではないかと思います。
 平宗盛(たいらのむねもり)に溺愛された遊び女、熊野(ゆや)は、東国に住む老いた母が病になったと聞き、暇をもらおうとするのですが、宗盛がなかなか、うんと言ってくれない。気落ちする熊野を無情にも清水寺の花見に誘い、さらにはひとさし舞えと注文します。

春雨の
降るは涙か桜花
散るを惜しまぬ
人やある

 そう歌いながら舞う美しくもあわれな姿に動かされ、宗盛はやっと熊野に帰郷の許しを出し、彼女は嬉しく都を去っていきます。

 やはり日本の舞踊は、物語、言葉そして言葉から生まれるリズムと深く結びついているんだなぁ。能の舞を見ると、いつもそう思います。


寛文の踊る美人 [日本:Japan]

70年代では唯一の
「切手趣味週間」シリーズにおける舞踊切手です。

「寛文美人図」の中の「踊る美人」。
1978年4月20日発行
scott no.1323   額面50円

私がまだ中学生の頃、郵便局へ行って、
自分のおこづかいでちまちま買った一枚。
個人的には思い入れ、あるんですよね。
2種類が横に連刷されていて、その右側が↑これ。
ちなみに左側はこれ↓


繊細な色彩の美しい「序の舞」 [日本:Japan]

1960年代の「切手趣味週間」は、踊り切手の大豊作期ですね。
次も「切手趣味週間」シリーズからです。

上村松園画「序の舞」
1965年4月20日発行
scott no.837   額面10円

上村松園が1936年に描いた絹本着色の日本画で
2000年に重要文化財に指定されています。
切手では着物の裾が水色ですが、原画は若草色。
日本画の岩絵の具は繊細な色合いなので、
印刷が難しかったのかしら。

東京芸術大学美術館所蔵のホンモノはこちら↑
松園先生、やはり美しいですね。


花の下で踊る女 [日本:Japan]

今回もまた「切手趣味週間」シリーズから、踊りの切手です。

狩野長信画「花下遊楽図」の屏風より、「踊る女」
1962年4月20日発行
scott no.757  額面10円

17世紀に描かれた屏風図で、国宝指定を受けてます。
「花下遊楽図」は春の観桜の宴がテーマで、
左双、幕の内で踊る男女の中から、
彼女だけを切手にしました。

国立博物館所蔵の原画はこちら↑ 思わぬところから抜き出してます。


金と赤が美しい舞妓の切手 [日本:Japan]

金箔と赤い着物の色合わせが美しい舞妓の図です。
「切手趣味週間」シリーズより


「舞妓図屏風」(作者不明)
1961年4月20日発行
scott no.728  額面10円


能の切手 [日本:Japan]

室町時代からつづく仮面劇「能楽」。昔は猿楽と呼ばれていました。
江戸時代は武家に庇護されたけれど、明治維新からは
各お家元、相当ご苦労されたみたいですね。

さて古典芸能シリーズ最終回は「能楽」。
相変わらずグラビア印刷がきれいです。

古典芸能シリーズ(第4集)
1972年9月20日発行


「田村」
scott no.1122    額面20円
「田村」は観世世阿弥作。坂上田村麻呂を脚色したもの。演者は後藤得三。


「葵上」
scott no.1123    額面20円
能「葵上」は金春褌竹作。光源氏の正妻・葵上に嫉妬し、生霊になった六条御息所。
その鬼のような姿を切手にしています。
演者は五十五世梅若六郎。


「羽衣」
scott no.1124    額面50円
世阿弥作。演者は宝生九郎。
幽玄の世界を表現する、ゆったりとした神々しい舞が美しいのです。
薪能で見たことがありますが、うっかりすると眠たくなる。
野外であっても、眠くなる。
でも、その眠りがまた幸せ極まる心地です。


人形浄瑠璃の切手 [日本:Japan]

文楽は繊細ではかなくて美しくて、
ほんとに珠玉の芸術。
こんな文楽切手、もっと作ってくれればいいのに、と
いつも思います。

1972年3月1日発行
古典芸能シリーズ(第3集)
「文楽」
 江戸時代から続く日本の古典芸能「文楽」。三味線の伴奏音楽と語り、人形が三位一体になって演じられる人形劇です。


「熊谷陣屋」
scott no.1106   額面20円
初演は1751年


「野崎村」
scott no.1107   額面20円
初演は1780年


「阿波の鳴戸」
scott.no 1108   額面50円
1768年6月初演


千年前の舞姿は、今でもこんなに美しかった [日本:Japan]

ほぼ10世紀頃に成立した「雅楽」は、皇室の儀式の際などで
今でも演奏されているんですね。
1971年4月1日に発行された
古典芸能シリーズ第2集は「雅楽」がテーマです。
年代順にいけば第1集の「歌舞伎」より先に来るものだけど、
著名度でそうなったのかしら。


「還城楽(げんじょうらく)」    
scott no.1051 額面15円
昔、中国西方に蛇を好んで食べる人がいて、これを舞にしたものだそうです。
別名「見蛇楽」。城に帰還するとき、演奏される曲でもあります。


「胡蝶」
scott no.1052 額面15円
908年、藤原忠房が作曲したものに、宇多天皇皇子・敦美親王が舞いを作った舞楽。
代表的な童舞だとか。


「太平楽」
scott no.1053  額面50円
もともとは唐の国から伝わった「武昌破陣楽」という武の舞に属する演目。
中国古代の鎧兜をつけて、武装した舞姿。

 


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